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好きなことを長々と語るための場所

「KEIKO First Live K001 〜I'm home〜 」感想

ほぼ毎回恒例な感じのタイトルですが、ついに行ってまいりました「KEIKO First Live K001 〜I'm home〜 」!!!

その名の通り、ボーカルグループ「Kalafina」で10年活動したメンバーのひとりKEIKOの初ソロLIVEでございます。

avex.jp

ソロ活動が発表されてから待ちに待った日その2(その1は楽曲配信)なので、今日(寝て起きるまで日付は変わらない)という日を迎えられて、リアルタイムで感じることができてとても嬉しいです。

 

新型コロなんちゃらの関係上、初の配信LIVEでもあったわけですが、なんと大変運の良いことにチケットが当選しましたので会場参加させていただきました。

情報が解禁されたときは「キャパ100席(減る可能性あり)とか当選すると思う?」という自分と、「でもKalafinaのLIVEで落選したことないしビルボードも良席が当選したんだからいけるのでは?」という自分が脳内でわちゃわちゃし、「まぁ当たればラッキーだよね(当たってくれ)」と申し込んだ結果なんと当選。申し込んでみるものですね。

 

このLIVEは見逃し配信(9月13日までの限定)もあるので、まだの方、興味のある方はぜひ観ていただけると嬉しいです。

stagecrowd.live

 

で、ようやく念願叶って着物でLIVEへgo!してきました。

もともとKalafinaのLIVEで着物を着ている方がいらっしゃり自分もそうしたいなと行動し始めた年のChristmas LIVEで事務所騒動が記事になったので……もう叶わないんじゃないかと思っていました。今日までにWakanaやHikaru(H-el-ical//)、梶浦さん(YKL)のLIVEには行っていたんですが、なんだか「着物を着る!!!」という気分になれなくて。

KEIKOがついにソロLIVEをしてくれたというのが、ようやく目に見える場所で3人が歩き出してくれたなぁと感慨深いです。

KEIKO自身も着物が好きかつ休止中に教室へ通って習っていたとのことなので、帯とか小物とかどんな組み合わせが良いかな〜とずっとそわそわして悩んで。こういう時間って久しぶりだな〜と嬉しくなりました。

もともと洗える着物(化繊)の予定だったんですが、台風10号の影響で雨が降ったり止んだりだったので、正絹以外の着物を持っていて良かったぁ……となりました。KalafinaのLIVEときも雨や雪が降ってましたから、今後はその辺りを意識したコーディネートの幅を増やしたいものです。

 

今回はKEIKOの初ソロLIVEというのに加えて久しぶりの1人参加だったので、もう渋谷について軽食をいただいている時からそわそわしてしまって。

開場10分前ならもう皆さんいるだろう、とちょっと迷いながら行ったら誰もおらず…… いや、野外にはお2人ほどいらっしゃったんですけど、受付は4階、会場は5階という看板がありそのまま横にあった階段で上がったら、「これ入って大丈夫ですか……?」という感じでガランとしていて。いままでLIVEといえば行列のイメージだったのでびっくりして、下に戻った方がいいのかな?とか挙動不審になりました。

特にKEIKOのLIVEと分かる訳ではないんですが、人生において最初で最後の出来事になりそうなので記念に撮影しちゃいましたよね。

 

で、開場時間になったらチケットと会員証の確認のあと特典がもらえるんですけど、KEIKO直筆カード、LIVEロゴトートバッグ(黒かつ物販品より小さめ)、物販情報チラシ、新曲「エンドロール」の歌詞カードが入っていました。

カードに書かれている言葉が「一つ」で、いやまさか1番最初の入場だからとかそういうあれではないだろう、と思ったら着席後のお隣さん情報で色々種類があることが判明し、会場限定のアフターイベント(ダブルアンコールでした)でKEIKOから、梶浦さん作曲・KEIKO作詞の新曲「七色のフィナーレ」の歌詞を分割したものとのお言葉がありました。

会場となったSHIBUYA CLUB QUATTROはスタンディングだとキャパは750人なんですが、今回は全席指定かつ新型コロなんちゃらの影響で座席数が大幅減少となり。最終的に今日会場にいる肉チョコメンバー(FC会員)は72人、しかも「七色のフィナーレ」の歌詞を分割していったらちょうど72分割できたとのこと。KEIKOが「奇跡」と言っていましたが、本当にその通りとうんうん頷いてしまいました。実は直筆を手にするのは初めてなので、大切に飾りたいと思います。

 

開演前の音楽は洋楽オンリーだったんですが、好みの音楽ばかりで聴いていてとても楽しかったです。Evanescence「Bring Me to Life」(最初だったので曲名ちょっと自信ない)、Linkin Park「Numb」、Katy Perry「Unconditionally」、Leona Lewis「I Will Be」、Britney Spears「Everytime」、Sam Smith「Stay With Me」、Coldplay「Paradise」、Jessie J「Flashlight」、Andra Day「Rise Up」などなど。選曲された方にオススメの洋楽をお聞きしたい気分です。

 

ちなみにチケットに記載されていた列番号と実際の席がなんだか面白い感じでした。カメラ用で1列目が潰れている(椅子自体はある)のは予想の範囲内なのですが、番号は列ごとではなくアリーナ全体を通しての番号(スタンディングの整理番号のような感じ)でした。30番台だったのでてっきり上手側かと思いきや下手端(ただし舞台との位置関係はほぼセンター)。

スタンディングだと下手側にある2本の柱(手前と後方)が邪魔という意見はネット上でいくつか見たんですが、その部分はドリー撮影のカメラだったので、席の配置は親切な感じでした。密回避のため座席も交互だったので、前方の方はみなさん男性でしたがよく見えましたよ。

 

そして開演時間の18:00になると客席の照明が落とされ、バンドメンバーさんが位置につき、まずは「Be Yourself」のovertureがスタート。そして満を辞してKEIKOが登場!

昨年のYKLのときは最後から数えて数列というくらい後方の席だったので、生でお顔を間近に見るのが久しぶりすぎてテンションが上がりました。視力が良くないのでLIVE用の度数の強い眼鏡をかけていても表情がはっきり見えるLIVEというのはとても貴重で、すごく嬉しかったです。

 

「Be Yourself」

今配信されている楽曲の中で1番好きな曲。公式さんが最近はどちらかというと「Ray」推しな感じがしていたので、最初がこの曲で嬉しかったです。

 

「始まりは」

「Ray」

正直に言うとあまり好きな曲調ではなかったんですが、なんだか生で聴くとしっくりきた感じがします。Kalafinaの「After Eden」といい、H-el-ical//の曲といい、そういう曲ってやっぱりあるんですね。

どちらもちょっとジャズっぽいリズムというか、ビルボードみたいな空間で聴いてみたい曲だなぁと思いました。

 

「溜息の消える街」

初公開新曲その1。なのだけど、個人的にその2のインパクトが強くて...... 好きな曲調な気はするので、見逃し配信でちゃんと聴こうと思います。

 

「茜」

初公開新曲その2。KEIKOがMCでバラード曲と言った時点で「お?」となり、イントロで「これ絶対好き」と思いました。 そして結論をいうと「好き」です。アルバムが発売されたら1曲を延々とリピートしそう。

 

井上麻里奈「宝石」(梶浦さん楽曲)

歌ってくれると思っていなくてとても嬉しかった曲その1。実はKEIKOが生で歌ってくれるのを聴くのは初めてです。KEIKOも「久しぶりに歌う」とは言っていましたが、今回初めてLIVEで歌う新曲と比べるとやっぱり歌い慣れていることによる安定感があるなぁと思いました。あと単純に歌い方が好きです。耳が幸せ。

 

「風の街へ」FictionJunction

歌ってくれると信じていたけど、曲名を言ってくれた瞬間「きゃー!」となった曲。もはや何も語らなくても分かってくださると思いますが、KEIKOが梶浦さんと出会ったきっかけの曲を初のソロライブで歌ってくれるなんて本当に嬉しい。NHKで放送していたアニメ作品の挿入歌だったので「子どもの頃、梶浦さんを認知していないときに好きになった曲」という個人的な思い入れもある曲で、生で聴けるだけでも幸せですが今回の歌い方がとても好みでさらに幸せでした。

あとね、ベースアレンジ!「風の街へ」というとピアノですが、ベースの目黒さん(このあとのメンバー紹介での一言「渋谷じゃなくて目黒」で覚えました)がアレンジを手がけてくださったとのことで、新しい「風の街へ」への挑戦に感謝の言葉しかありません。ありがとうございます。

 

尾崎豊「I LOVE YOU」

個人的に尾崎さんは父の世代が聴いているイメージが強くて、でもなんというかアーティストにとって特別な立ち位置の人なんだなぁ、と改めて思いました。歌う前のMCでKEIKOが「好きだからこそカラオケとかでも他の人に歌ってほしくない」というようなことを言っていて、気持ちは分かるのだけどなんだか笑ってしまいました。この後のMCで拾った配信組の「KEIKOがカバーした「I LOVE YOU」の音源がほしい」というコメントに対して「私のじゃなくてオリジナルを聴いて」というやり取りも聞いていて楽しかったです。

「I LOVE YOU」は何度か聴いたことはあるけれど特別好きな曲ではない、といった感じだったんですが、いざKEIKOが歌っているのを聴いたら「声も響きも歌い方も感情の込め方も私好みのパーフェクトですね!」となったので本当に音源がほしいです。

 

たしかここでバンドメンバーの紹介を含めたMCがあったのかな?今回のLIVEが初めてだった方、配信楽曲を担当してくださった方、梶浦さん関係のイベントで以前関わりのあった方。色々な方がKEIKOと一緒にステージに立ってくださっているのがなんだかとても嬉しくなりました。

そのあとは「抜き打ちチェック」で配信組のチャットを拾ってくれて、会場では現地と配信のタイムラグに笑ったりしていました。あと「(拍手とかwとかじゃなくて)拾えるコメントを頂戴!」なKEIKOは可愛かったです。今朝の朝食、テーブルの上のボトル(チョコレートなどKEIKOのご飯)、本日の衣装などなど。

着ていたワンピースは衣装決めの際のスタッフさんたちの一番人気とのことで、さらにブーツはKalafinaでも初期の頃に履いていた私物のブーツということになんだか嬉しくなりました。「永遠に見ていられるから困る」とスタッフさんにタブレットを返すKEIKOも可愛かったです。

 

「エンドロール」

「Change The World’s Colour」

 初公開新曲その3とその4。ロックかつアップテンポ!で好みな感じ、かつ声を出せるLIVEでは盛り上がりそうな曲なのですが、正直歌詞というかKEIKOの声すらほとんど聞き取れなかったので雰囲気を楽しんでいました(スタンドマイクけこ様とかバンドメンバーのソロ?とか良かったです)。「Be Yourself」「溜息の消える街」といったほかの曲でもその傾向はあったんですが、この2曲に関しては特にドラムの音が前面に出ていてKEIKOの歌声がかき消されてしまっており...... ドラムのある曲でもバラード系は比較的聴こえていたので、今後のLIVEでは改善していただきたいところですね。
Twitterのタグで確認する限り、配信はいい感じみたいなので見逃し配信で堪能しようと思います。
 
「命の花」
 はい、安定のKEIKOボイスです。癒し。最高。
ちなみに歌う前だか後のMCでKEIKOが「最後に歌いたかった曲」と言っていたけれど、「いやいや、何を仰いますか。梶浦さんとの曲がまだでしょう?Twitterに証拠は上がっているんですよ?」とか思っていました。
 

アンコール

Kalafina時代(FictionJunction?)からの流れというか、拍手からの手拍子。人数が少ない分、普段より拍手の店舗に統一感があって面白かったです。

再登場してからさらっと「アルバムは12月2日発売」と言われて「えっ!?」となったけれどそういうところも好き。

「待っててくれてありがとう」はなんだかジーンときました。「こちらこそありがとう」と声に出して伝えたかった。声を出してはいけないのが本当に辛かったです。

 

「七色のフィナーレ」

梶浦さんの作曲。Twitterで曲名が発表されたとき、「ななしょく......いや、なないろかな?」とちょっとこんがらがりましたが、正直新曲のなかでは1番期待していました。MCで梶浦さんのことを話すときのKEIKOも可愛くてですね。歌っている姿もとても楽しそうでよかったです。

作詞はKEIKOだけれども、言葉の選択に梶浦さんの影響を受けているなぁとすごく感じました。アルバム音源ではギターが是永さんということですし、じっくり聴くのがとても楽しみです。

 

 

会場限定アフターイベント(ダブルアンコール)

KEIKOが舞台袖に下がったあとも照明は落とされたままだったので、「これはこのあとまだ何かあるでしょ!」といった感じで手拍子していたらバンドメンバーさんが登場され。

その後、KEIKOが登場する前に舞台袖でスタッフさんがKEIKOの名前を告げる声が聞こえ、会場はちょっとクスクス笑いが起こったのがLIVE会場ならではな感じがして楽しかったです。登場してからは左側のイヤモニが背中に行ってしまい見つけられなくてわたわた、キーボードさんやスタッフさんに助けてもらって装着するKEIKOが可愛くて。それまで下ろしていた髪をポニテに変更していたから、それで絡まってしまったんですかね?

そしてKEIKOから突然「配信は切ってあるよ〜」と言われ、ちょっとびっくりしつつのアフターイベント開始。いつもだったらわいわい反応したいところなんですけど大声は出しちゃいけないのでみんな拍手をしまくっていて。LIVE冒頭からそうした姿を見ていたKEIKOが「疲れちゃうからもういいよ。もう十分伝わってるよ」と言ってくれたのがなんだか嬉しかったです。まぁそのあとも拍手してしまい、またKEIKOから突っ込まれるんですけどね。

「色々考えていたんだけどこんな情勢だからやっぱり歌を届けたい」 と言ってくれて、アフターイベントはダブルアンコールになりました。

 

「synchronicity」FictionJunction

実は初めて生で聴いた曲その1。曲名が分かる前にKEIKOが「声は出しちゃいけないけど立つのはOK!」と言ってくれて、ちょっと心がざわざわした後に告げられた曲名は「synchronicity」。まぁみんな立ちますよね!!そのあとの行動は結構様々で、腕を振る人もいれば手拍子や身体を揺らす人もいて。いつもとはちょっと違うLIVE形式ではあるけれど、そうしたなかでも一体感があって、今回のLIVEで会場内が1番盛り上がった曲じゃないかと思います。

 

「野原」FictionJunction

実は初めて生で聴いた曲その2。KEIKO好きとしてはFictionJunctionのなかでもKEIKOメインの曲が大好きでして。かつバラード好きなので「風の街へ」と「野原」が二大推しみたいな部分があるので、今回のLIVEで聴くことができてとても嬉しかったです。響きなどがとても好きで聞き惚れてしまいました。

 

歌い終わってからはこれが最後のメッセージといった感じだったんですが、バンドメンバーさんが退場したあと、KEIKOが「写真を撮りたい」と言ってくれて。もともとはスケジュールに入れていなかったらしく、KEIKOが「写真お願いしまーす!」と舞台裏に声をかけるも誰も来てくれなくて。「まだ来ないね」なんて言いながら、ようやくバンドメンバーさんが来てくれたと思ったら今度は写真を撮ってくれるスタッフさんがおらず。もうKEIKOも会場も笑うしかない、といった感じでわちゃわちゃしていました。

 

パシャリ、と写真を撮ってもらった後は今度こそお別れで、拍手したり手を振りながらKEIKOやバンドメンバーさんを見送りました。 

 

今回は本当に限られた人数のうちのひとりに選んでもらえてとても感謝するとともに、「KEIKOー!」と名を呼ぶことも、「おかえり」も「ありがとう」も「またね」も言えないことになんだかもうすごくフラストレーションが溜まりました。会場にいるということ自体が恵まれていることは分かってはいるんですが!次にKEIKOに会うときはぜひとも伝えたい!!

あと客席よりステージの方が高いしLIVEハウスだから床に傾斜がないので、手を振ったり拍手したりする際の腕の高さも動きの規模も後ろの人のことを考えてみんな控えめにしていたので、いつか今までのように思いっきりやりたいです。

その日が来ることを心待ちにしております。

 

まずは見逃し配信を堪能して、そのあとは12月2日に発売される1stアルバムを楽しみに、それまでの3ヶ月を乗り越えますよー!

 

 

※9月7日13:48追記※

中日スポーツさんが記事にしてくださいました!ありがとうございます!!

 

news.yahoo.co.jp

 

KEIKOソロデビュー&「命の花」「Be Yourself」配信開始おめでとう!!

日付が変わるのと同時配信で聴き始めて眠れなくなったのは私です。


ついにKEIKOのソロデビュー曲が聴ける日がやってきた!!!



はー幸せ……


ここ数日の公式YouTubeチャンネルの焦らしがヤバかったですからね。ようやく声が入った……!って感じです。


初聴きの感想としては、「命の花」は思っていたほどバラードじゃなくて、「Be Yourself」もそこまでアップテンポじゃなかった、という。あとインストを聴いていたときはバラード好きの宿命というか「命の花」の方が好みかな、と思っていましたが、なんかもうKEIKOの声入りだと「Be Yourself」の中毒性がすごい。

あとどちらの曲もイントロから好きだし、歌い出しも好き。というかどちらの曲も聴けば聴くほど好きになる。


「命の花」はちょっと悲しめのイントロからKEIKOの優しい歌声かつサビでは力強くなる流れが最高。

あとBメロの息の使い方とか、サビの最後の声の引き方とか、イヤホンやヘッドホンで音量を最大にして聴くと最高すぎてゾクゾクするのでオススメです。

どちらかというと家で延々リピートしたいというか、まだ頑張らなきゃいけないときの束の間の癒し曲として聴くと頑張れそうな感じ。


「Be Yourself」はAメロのKEIKOらしい低音な声はやっぱり好みで、聴いた瞬間「これこれ!」となりました。

Aメロは変わらない安定したKEIKOの低音声を聴かせてくれて、サビはKalafinaのときとはまた違った声の響きや伸びを聴かせてくれるお得感。「just  be  yourself」の歌い方はどの部分も最高ですね。

あとAメロの歌詞はちょっと悲しめだけど、悲しすぎないKEIKOの力強い歌声とか「好き〜!」とならざるを得ない。

そしてこの疾走感は朝の通勤中のお供にピッタリ。今朝は早速1曲リピートで自宅から職場まで延々と聴いていました。


Kalafinaの曲はいつまでも大好きだけど、今のKEIKO歌声を聴けるという事実が最高すぎて語彙力なくなります。

なんだかもう日付変わってからすっごく幸せな気分で、ソロデビュー発表の動画を観た日はいつも以上に仕事が出来たことを考えると、今日の私のノルマ達成率も凄いことになるのでは?と思ったり。


また私たちへ音楽を届けてくれたKEIKOと、それを支えてくださった事務所の方や演奏してくださったミュージシャンの方に感謝を。

これからの音楽活動も楽しみにしています。


舞台「少年陰陽師 現代編・遠の眠りのみな目覚め」感想(2月26日公演)

いつものごとくタイトルそのままですが、結城光流先生の『少年陰陽師』シリーズのうち「現代編」といわれる作品の中の1冊「遠の眠りのみな目覚め」が舞台化されたので観劇してきました。

shounen-onmyouji-genstage.jp

 

200席にも満たない築地本願寺ブディストホールの土日祝はチケット戦争が激しすぎるのでは?と普段から仕事がお休みな水曜日(2020年2月26日)の公演へ。

ちなみにチケットは申し込み期間中にたまたま京都に行く機会(六道珍皇寺様の「小野篁公御命日ご結縁詣」)があったので、1日目に六道珍皇寺貴船神社、2日目に晴明神社でじい様へご挨拶してから申し込んだ結果、一緒に行く友人が最前列を引き当ててくれました。そしてキャパへの不安から友人と2人でそれぞれ2枚申し込んだため見事にダブりましたが、結果的に同じ原作ファンの方にお譲り&開演前と閉演後にお話しできたのは嬉しかったです。ファンの間では普段こういう機会がないためとても新鮮で、もっとこういう機会があってもいいのにな〜とも思いますが、多分「新刊発売を機にオフ会を」とかだと現代編はともかく平安編の場合は話の内容的にみんな死んでいるのでは、と思ったり。

 

公演5日目だったのでそれまでTwitterのTLには感想が流れてきていまして。キャスト発表の時点で「勾陣がいる……」となった勾陣役のあさおか倖さんがやっぱりめちゃくちゃ勾陣姉さんだとか、原作者である結城先生が絶賛して何度も劇場へ足を運んでいらっしゃるとか、原作ファンが複数回チケットを取り始めた様子にそわそわしながら当日に。

なお、少年陰陽師の公式関係で出かけることなんて滅多にないから、籠目&花車の訪問着、竹の袋帯六道珍皇寺様の北斗星篁公守、籠目・蛍石タンザナイト(12月の誕生石)の自作簪&少年陰陽師の15周年記念簪というガチコーデで挑まさせていただきました。

竹の袋帯は、職人さんもいらっしゃる催事で一目惚れして「篁様といえば竹だしいつか結城先生のサイン会とかあればガチコーデできるし」と使う予定もないのに昨年の初夏にローンを組んで仕立てていただいた品物でして、いやはやまさか先に現ステが来るとは……って感じでした。人生何が起こるかわからない。

 

 

※以下ネタバレご注意※

 

 

原作ファンとして舞台「少年陰陽師 現代編・遠の眠りのみな目覚め」を観た率直な感想としては、幼馴染組(特に螢と比古)のわちゃわちゃ、平安編を読んでいるからこそより感じる昌浩の少年み、十二神将の「実在している」感、レストラン組のテンポ良く勢いのある演技、平安編読者が「あれのことね!」と反応してしまう要素、若宮威の妖しさ、アンサンブルのキレのいい動きなどなど、気になる点もありましたが総合的には満足です。

作品全体の流れとしては、時系列が違かったり、発生する場所が違ったり、場面における登場人数が増えていたりと、だいぶ変えてきた感じはありました。ただまぁ舞台化ですし時間内にまとめるための構成とか舞台上の見栄えの問題とかありますし、小説として面白いものがそのまま視覚化されて面白いかというと、こういう題材の作品は表現が難しいことも多いし。なので大半の変更点は想定&許容範囲内です。前述したように良かった点も色々ありました。

 

自他共に認める小野篁好きかつ、籠目編が刊行された際に「子孫!?!?」となって以降小野家推しになった人間なので螢はやはり注目して見ましたね。ちなみに螢が登場するまでは少年陰陽師内だと勾陣が1番好きな女性キャラだったので、おそらく時にはお茶目なところもあるかっこよくて戦える女性がツボなんだと思います。

キャストさんが発表になったときは「Aの方とBの方の目つきを足して割った感じが好み」と友人に言っておりまして。でもまぁ静止よりも重要なのは動きだよなぁとか色々思っていたので、小野家過激派な傾向にあるが故に(期待はしないぞ……)と思いながら観に行ったんですよ。結果、舞台上にいらっしゃるときはほぼ見ていました。

なんか最初のレストランの場面で砕けた態度になってからの昌浩や比古への接し方が完全に螢だな、と。

いやでも私も小野家過激派(仮)としてそんな簡単にほだされて良いのか!?という気持ちはあったんです。あったんですけど…… 林田さんが倒れてから目を覚ますまで、螢が白いドレスの女から林田さんを守っているじゃないですか。正直(頭を抱えつつ膝枕……?え、なんですその美味しいポジション!!!)ってなってました。まだ序盤なのにですよ?もうね、そう思った時点で完敗ですよ。というかあれですね、小野家過激派の過激になりえる推し対象が原作だけでなく現ステにも広がっただけですね。

そのあともね、可愛い。というかもう存在しているだけで輝いて見えるレベルだったので、そういう風に感じさせてくれた橘咲希さんに感謝です。というかもう螢を演じてくださったの方の苗字が「橘」というのにすら反応してしまうんですけれど。

 

比古に関してはなんかもうレストランで注文する際、勝手にいちごのケーキと決められてしまったりとか、飲み物は自分でちゃんと選んだ感とか、持っていたグミ(果汁グミぶどう味)を自分が食べる前に全部騰蛇に食べられちゃったりとか、もぐもぐタイム2回目でクッキーの包装だけを渡されてしょんぼりしていたのとか「可愛い」しかなかったです。現ステの不憫枠かな?と思いつつとてつもなく可愛い比古が見れました。ただそれでいて、白いドレスの女が出てきたときの引き出しを開けようとする動き!足まで使っているのが男らしくて好きです。

あとレストランでの昌浩とのやりとりや幼馴染組のなかで1人だけ大道具の上にいるやんちゃ感、八岐大蛇の話(詳しくは珂神編をチェック!)、職人のところから戻ってきた太陰とのやりとりなども生き生きしていて良かったです。

 

そしてですよ、なんといってももぐもぐタイムでの螢と比古の組み合わせには完全ノックアウトです。この2人の組み合わせがこんなにも可愛いなんて私は思ってもみなかった…… 原作だとそうでもないけれど、現ステだと昌浩&彰子、螢&比古って感じが強いので余計そう感じるのでしょうけれど、話の中心が舞台中央や前方なときでもまぁ奥にいる螢と比古に目がいってしまいますよね(もちろんメインも見ていますけれど)。

というかもう平安編で螢の夢について語られていなかったら、この2人の組み合わせありでは!?とならざるをえないレベルでとても良かった…… いやでも平安編と現代編は厳密には別人物なのだから可能性は0%ではない?次の現代編ではもっとやりとりが増えるととても嬉しいです。比古と螢だけではないけれど平安編がああいう感じなので、長生きして欲しいとか贅沢は言わないからほんともう幸せになってほしい。

ただ螢は終盤の展開変更によりじい様に見せ場が取られてしまったのは残念だったし、比古ももっとかっこよく活躍してくれている場面を入れてくれたらもっと嬉しかったですね。

 

原作でも守られポジションの彰子は、現ステだとよりお嬢様度が増していた気がするというか、完全に非力なお姫様ポジですねって感じでした。いやそれも可愛いですけれど。

レストランでの昌浩に対して粘るシーンは、彰子の気持ちとか制作側の意図とかも分かるのだけど、なんだか仲間外れが嫌で駄々をこねているわがままお嬢様っぽさが出ている感じがしたので、もう少しセリフや話すテンポなど工夫できなかったかな〜と思いました。素人の感想ですが。

若宮威との初対面の演技は原作要素が強かったのもあってリアル彰子という感じはしましたね。ただ、彰子の見せ場ってどこだったんでしょう……?もう少しセリフに重みというか存在感が欲しかったような気もします。

 

昌浩に関しては、良くも悪くも未熟な子どもだなぁと感じました。一生懸命で猪突猛進。主人公ということで小野家とは別の意味で思い入れが強いし、修羅場をくぐり抜けて成長している平安編の昌浩を見ているから余計に感じるのかもしれませんが。幼馴染組や十二神将やじい様とわちゃわちゃしているときは現代編の昌浩っぽいなと思ったりもしました。術を使っているときの立ち姿はかっこよかったです。

あと昌浩が孫発言をスルーしていたのは平安編に慣れている身としてはやっぱり驚いてしまいますね。私の脳内で平安編の昌浩が「孫言うな!」と言っていました。よくよく考えたら現代編ではじい様との仲が良好なためか「孫」に反応しないんですが、原作を確認したらざっきーズは「安倍の次代」呼びなんですよね。まだ未熟なのに「孫」呼びで揶揄わないということは揶揄い甲斐がないからということなんでしょうけれど、ざっきーズにとって「晴明の孫」は平安時代の昌浩だけなんだなぁとちょっとジーンときました。

で、孫云々は原作からの設定なので寂しい気持ちもありつつ納得なんですが、双頭の大蛇戦での昌浩の態度には正直白けてしまいましたね。持論を主張する双頭の大蛇に対する「何言ってんのこの人たち意味分かんないんですけど」感がちょっと…… 声が小さくて聞き取りづらかったけれど、そういった意味のことを実際セリフとして口に出していましたし、これはキャストさんの演技力というよりは脚本とか演出の問題ではないかと思うんですけれども。

確かに昌浩だったら例えば番外編みたいなお話で、わーわー喚いている異形の存在に対して「(自分1人の力だけでも調伏できるような)力の弱い妖が騒いでるなぁ~」みたいな態度を取ることはあるだろうけれど、自分にとってすごく大切な存在である彰子が危機的状態に陥っているのに敵である大蛇にそういう態度をとるとかないですから。しかも結局勾玉頼みかよ……という。原作だと騰蛇の力を借りているけれどちゃんと自分の力で双頭の大蛇の首を取っているのに。というわけでここは完全に解釈違いでした。

大蛇のお二人の演技が白熱していた分、温度差が目立つのは意図的なのか。というか原作と比べてあんなに大蛇で尺をとって大物感を出しておいて結局これかよ……みたいな?昌浩のこと好きなのに、現ステでは双頭の大蛇を応援してしまいましたよ私は。

あと双頭の大蛇を倒して林田さんは目が覚めたけれど彰子が目覚めないシーン。昌浩の子供らしさ全開というか、そこも良さではあるんですが(林田さんたちにせめて何かフォローらしいことを……)と思ってしまいました。原作では藤原邸で螢と一緒にいた彰子が倒れて安倍邸に運び込まれ、在宅していた昌浩はそこで知る、という感じなので。(誰か、せめてアフターケアを……してあげてください……)と思わずにはいられなかったです。描かれていないだけなら良いなぁ

 

ちなみに現ステにおける個人的な解釈違いはもう1点ありまして。今作でのラスボス的存在である黒悪霊との戦いなんですけれど、(いまあなたご自分のこと「天草四郎時貞」と仰いました……?)という。九尾と同様に歴史における敗者を出したかったというのは分かりますけれど、名前が出たことで得体の知れないが故の恐ろしさが一気になくなってしまった感じです(もちろん強敵感はきちんとありますけれども)。かつ背景が語られるわけでもないから、天草四郎時貞である必要性を感じられなかったという。というかそもそも天草四郎時貞って島原の乱のとき少年ですし、なんだかこれを書いているうちに敵の名が「天草四郎時貞」なのは私の聞き間違いだったのでは……?という気分になってくるくらいよく分からないです。まぁ個人的には現ステだけの設定で原作への逆輸入がされないなら許容範囲ですが。

あと個人的には黒悪霊のヴィジュアルは劇団☆新感線の作品に出てきそうだな、と思いました。もう少し人外っぽさがあっても良かったのでは〜と思ったり思わなかったり。

 

さてさて明るい話題に戻ります。

 

同じく人外の存在である十二神将と高龗神はやっぱりオーラがありました。十二神将は人身なのに立ち振る舞いがすごくてですね。登場すると「十二神将!」という存在感、振る舞い方や声のトーンなども最高でした。あとね、OPみたいな部分のときに思ったのですが、騰蛇・青龍・六合が身長高いのはもちろんなんだけれど(足…長いですね……)となったし、閉演後に1階ロビーで原作ファン同士語り合っていたら六合役の星達也さんが階段から駆け下りて来るという場面に2度も遭遇し、(出待ちじゃないんですごめんなさい〜)となりながら思わずこっそり目で追ってしまったし、その場の面々で体格に関する感想を言わずにはいられなかったですね。

 

先ほども書いたように、あさおか倖さんの勾陣はそれはもう期待を裏切らない勾陣っぷりでした。出来るお姉さんオーラ全開で、舞台上にいるとメインよりも目で追いたくなる素晴らしさ。原作ファンとしてはヴィジュアルも演技も花丸満点です。

開演前に原作ファンの方とお話しした際、「勾陣は基本ずっと腕を組んでいる」と聞いたので気にして見ていたら本当にずっと腕を組んでいて。腕を組んでいる勾陣、ほんと勾陣って感じでした。

 

個人的に1番インパクトが強かったというか想像とのギャップが大きかった十二神将は太陰でしたね。登場時の第一声を聞いた瞬間(めっちゃ可愛いんですけど!?!?)となっていました。なんというか、騰蛇・六合・青龍は想像がつくし、実際見ても(うんうん、そういう感じだよね)だったんですが、太陰に関しては可愛いの暴力。結城先生も仰っていた足ぶらぶらが可愛いのはもちろんなんですが、闘将と一緒にいる太陰がほんと可愛い。身長差もそうだし、幼さもある動きが最高ですね。

あと「職人のところにいた雑鬼を〜」のところとか、そのあとの比古との絡みとかは(ありがとう!おかわりお願いします!)って感じでした。

 

騰蛇も騰蛇で、レストラン組に「神様!」と拝まれたり腰のタッセルを触られたときの反応とか正直可愛くてですね。もっくんを可愛いと思ったことは数あれど騰蛇を可愛いと思ったことは中々ないんですけれど、あれは可愛い。

あとアドリブというかもはや日替わり要素といってもいい、幼馴染組のもぐもぐタイム。比古が持っていたグミを袋ごとザーッと傾けて口に入れて、それで喋れなくなって口を手で塞ぎながらもごもご言っていたり、そのあとひとり上手の端に移動して頑張って噛んで飲み込んでいたり。(あ〜これは間違いなく正真正銘もっくんの本性ですわ)とならざるをえなかったです。

 

六合と青龍もファンが想像する言動そのままで登場してくれた、という感じでしたね。夢うつつから覚めたじい様と京都から戻ってきた青龍と六合の会話とか、じい様から頼まれて行動に移す場面でのじい様への対応とか再現度が高すぎました。青龍がじい様と目線を合わせてからの「必要になったら呼べ」みたいなのとか、じい様に対して表情が柔らかくなっている六合とか。時間の関係上仕方なくはあるんですけれど、もっと活躍を見たかったです。もったいない……

そうそう、帰りに電車へ乗ってから結城先生の呟きを拝見したんですけれど。

もしやあそこ?となっております。あの、じい様が十二神将に指示を出しまして、六合がそれを受けて動く場面なんですけども。

上演中は中央付近の最前列という席の関係上、どうしても上手や下手で正面を向いているときの表情が見えなかったりとかやっぱりあるわけです。だからその場面でがっつり六合の顔が見れたときに(あれ?現ステの六合は表情豊かなの?無表情が鉄板の六合にしては表情柔らかくない??)と思ったんですが、そのあとは真面目な雰囲気のシーンばかりだったからまぁ表情が真面目になるのは当然。そのため(まぁそれもキャストさんの個性よね〜)くらいのノリでいたんですが、もしそうなのだとしたら尊い

 

あと青龍に関してはなんかもう要所要所で(平安編だったら絶対にありえないやりとりが眼の前で繰り広げられている……!)という感じでした。平安編だとまだまだ昌浩を認めていない青龍なので、(まさかあんなお言葉が出てくるとは……)とか(ギスギスしていない騰蛇と青龍の掛け合い……!)とか思ったりしていました。そういえば昔は「昌浩が十二神将の主になったらどんな感じになるのかな〜 青龍や天后とも徐々に進展するのかなぁ」なんて呑気に思っていたのに、今の原作(平安編)の流れだとなんかもう、あれですよ…… 騰蛇と軽いやりとりをしている青龍は現代編でしか見られないのではないかと思ってしまいますね。

 

というか全体的に十二神将のやりとりにほのぼのしました。「こういうの何て言うんだっけ?」のやり取りとか、じい様の「ちょっと」を言い直したりとか、1000年前から生き続けている十二神将ならではの会話とか。衣装もそれぞれの個性が出ていて最高でした。

ただ最前列の弊害というか、戦っている十二神将も素敵な雰囲気は出ていたんですが、近すぎて動きがよく分からなかったんですよね…… 回し蹴りみたいなのをしたのは分かるけれど、どこがどうなってどう当たったのかみたいな細かい部分が分からない、みたいな。いやまぁ人身をとっているとはいえ闘将だから目が追いつけないのは当然といえば当然ではあるんですが、あと数列後ろの席でも観てみたかったです。

 

高龗神に関しては、キャストが発表された際に「原作より登場人物が減っているのに高龗の神はいらっしゃるのですね……?高龗神ってそんなに登場していらっしゃったっけ?」となったんですが、いざ観て納得しました。高龗神に語り手となっていただくなんて、なかなか贅沢な作品ではありませんか。亀田鈴奈さん演じる高龗神は神秘的かつ神々しかったです。

 

そうそう、神秘的といえば上村南美さん演じる白いドレスの女も幽霊として怖いだけでなく神秘的というか幻想的な雰囲気が出てきましたね。やはり手を伸ばすシーンが印象的でした。

 

和泉元彌さん演じるじい様は、どちらかというとお茶目感が強いじい様でしたね。孫である昌浩が大好き、という感じも強く出ていました。最初にじい様が登場した際に持っていた本の書名が『昌浩成長記』だったりとか。昌浩に対してはどっしり構えているようなじい様に慣れているので、夢に入ろうとする昌浩を引き留めるなど現ステのじい様は人間味があって新鮮でした。

「昌浩ー!」と叫びながら家の中を走り回るシーンはもちろんのこと、そこからの昌浩と2人で「そろり、そろり」は(めっちゃなかよしやん……)って感じでした。そうそう、2席隣の方がじい様から「池の鯉」と呼ばれていたのでどうやら客席は安倍邸の庭にある池のようです(笑)

 

というのが平安編にも繋がりのある現代編メンバーの感想なのですが。正直、自分が大きく反応するのは幼馴染組とか十二神将とかそういう面々だと思って当日は劇場に行ったんですけれども。いやまぁ凄かったです、レストラン「テールライト」組(小池則子・林田日菜実・岩本雅也)と若宮威。もし自分が『少年陰陽師』という作品を読んだことがない状態で現ステを観に行っていたら、「推す!!!」となるのはこの面々なんじゃないかと思ったくらい存在感がありました。

 

まずはレストラン「テールライト」組なんですが、最初から個性が強い。前半の「幽霊を見たことがあるか、信じるか」のところとか、幽霊騒ぎを彰子にバレないようにしたくて何度も昌浩を遮るところとかコメディっぽさのある部分が3人の息の合ったテンポと動きの良い演技がもう最高でした。騰蛇のことを「神様」と手を合わせて拝んだり、騰蛇の腰についた真っ赤なタッセルを触ってしまうの、そういうのに慣れていない騰蛇の挙動不審な感じも含めて最高でした。わちゃわちゃしているの可愛かった……

レストランのオーナーである小池則子という人物に関しては正直原作はもう脇役なので、なぜ性別を変更してまで松本梨香さんという大物キャストさんを起用?と思っていたんですが、舞台としてはこういう小池オーナーのキャラ付けの方が観客としては好感を持てましたね。さすがというか演技もとても良かったです。そして正直に言うと「従業員」を噛んでしまったのも可愛かったし、言動がしょっちゅうツボに入っていました。

そしてTwitterで何となく把握していた「ゲットだぜ!」でテンションが上がったのはもちろんなのですが、その後の男性客の「効果バツグン」や林田さんがトレイに乗せて持ってきたドリンクへの「キミに決めた」もポケモン初代とともに育った人間の急所に当たりました。上手での演技だったため男性客のお顔があまり見えなかったんですが、この方はどなただったのでしょう……?

物語のキーとなる存在のひとりである林田さんも、原作だと大人しめな女性ですが現ステでは結城夕夏さん演じるパワフルな感じが可愛かったですし、だからこそ後半でのギャップも映えていました。原作だとほとんど登場しない岩本シェフ役の帯金遼太さんもキャラとしての膨らませ方も良かったですし、メッセンジャーとしての役割が増えていたのは嬉しかったですね。

まぁ、設定面では林田さんを天涯孤独にする必要はあったのか、みたいな疑問はありますけれどね。

………ところでレストランの名前は原作では登場しなくて、現ステでは「テールライト」なんですが、松本梨香さん演じる人物がオーナーで「テールライト」だと某電気ねずみを連想してしまうのは私だけでしょうか?(笑)

 

あとそう、Aキャストで岩本雅也を演じられている服部武雄さんがBでは呪われた大石を演じられていますけれど、最前列で観た感想としては目力と震えの表現が凄かったですね。最初のシーンなので本来なら昌浩と騰蛇に目がいくところだと思うのですが、いやぁ、正直メインの2人そっちのけで(うわ…何この人演技すご……)と思いながら見ていました。服部さん演じる岩本シェフもきっと素敵なんでしょうね。

 

怪しさ満点な雰囲気で登場する若宮威に関しては、原作を読んだときに受けた印象と全く違っていて、自分でもびっくりしました。原作だと彰子寄りな視点のため「若宮威?彰子に近く不届きものが……!」って感じだったんですよ。あと現ステでは名前しか出ていなかったですけれど原作ではがっつりお姉さんも彰子と接点がありまして。で、原作の若宮威はお姉さん大好きを前面に出しているというかシスコンっぽさがあるし、なんだかヤンデレの素質もありそうな感じなんですよね。あまりヤンデレとか好きではないので、原作を読んだときは正直苦手な存在でした。

それなのに、現ステで松田翼さん演じる若宮威を見ていると、どんどん(いいぞ!もっとやっちゃえ……!)みたいな感情が出てきまして。別に怯えている彰子が好きとかではないので、おそらく松田威(誤字ではない)の狂気も含んだ具合が私の好みドンピシャなのだと思います。これを機に原作の若宮威も好きになれるかは現代編3巻の展開に期待したいところです。

 

ダンスアンサンブルの方々はオープニング的な冒頭からインパクトがありましたね。おそらく石岡美羽さんだと思うのですが、目力に(ひょえっ……)と思いながら冒頭のダンスを見ていました。陰陽師という特殊効果が必要になる舞台、かつ2.5次元作品ですから色々とどうするのかなぁと思っていたのですが、このアナログ感は逆に新鮮ですね。あと皆さん早着替えがすごい。途中で(アンサンブルの方って何人いらっしゃったっけ?)となっていました。

あとパーティー中のダンスや高龗神が登場する際の眷属っぽい動きはもう爪先から指先まで凝視していました。個人的推しは高橋舞帆さんです。さすがに対大蛇と対黒悪霊のときは無理でしたが、高龗神が下界に降りてらっしゃったときなんて目の前だったのでひたすら見ていました。そのときお隣にいた大丸美鈴さんの丈の長いドレスを生かした踊りも印象的でしたね。あと永島琴海さんは(なにこの少女と大人の女性の中間的美しさと可愛さを持っているタイプ。完璧……)と思っていました。まだ17歳とのことなのでこれからの活躍が楽しみです。

対大蛇と対黒悪霊のときのアンサンブルは得体の知れない感じがある動きが格好良さもあって良かったんですが、欲を言えばもう2〜3列後ろから観たかったですね。ちょっと近すぎて全体像の把握が難しかったです。馬跳びが何を表現したかったのか分からなかった……

 

 

そういえば、原作と違って病院のシーンが増えたためお医者さんと竹橋&風間ナースが登場していましたが、お医者様を演じられていたのはアンサンブルの小見山雄さんで良いんでしょうか?なんとなくお顔がそんな感じ。

原作だと看護師さん自体は登場するけれど役割は全然違うので、昌浩に対しても普段そういった摩訶不思議現象に対して縁のないレストラン組に対しても、緊迫感を漂わせる存在として一役買っているな、と思いました。

 

 

登場人物以外、例えば演出だとじい様や昌浩が術を使ったとき照明によって床に映し出される五芒星とか、対黒悪霊での五芒星の表現方法とか良かったですね。特に照明の五芒星は二重になっているのが高ポイントです。

音楽の雰囲気も作品に合っていて違和感なく聴いていられたのですが、ただ一箇所だけ、おそらく対黒悪霊のときではないかと思うのですが、音楽がいきなり大音量でバーン!と鳴ったときはびっくりして集中力が切れました。数秒後に普通の音量に戻ったんですが、そこの音楽はバーン!ではない方が個人的には好みです。あとほとんどのキャストさんがマイクを使っていない分、音響で声が聞き取りにくい部分があったので、そこはもう少し改善してくれると嬉しいですかね。

 

 

衣装とか小物とか暗転中の道具の持ち運び方が〜とかまだまだ書けることはあるのですが、この時点で1万字超えているのでそろそろ自重します。あとそろそろ自分の記憶力に自信がない。ふと思い出したら加筆するかもしれないです。 

 

色々と書きはしましたが、総評としては「面白かったので現代編3巻が出版されて続編をやることになったら是非観てみたい」です。

 

Wakana LIVE TOUR 2019 ~VOICE~ 東京公演 感想

「Wakana LIVE TOUR 2019 〜VOICE〜」東京・中野サンプラザ公演(4月26日)に行ってきました。

こちらはネタバレを含みますので、気にされる方はご注意ください。また、マイナス表現がちょこちょこあるので、「文句のつけようがないほど最高だった!!」という感想を持たれた方も読まれない方が賢明です。

 

正直、アルバム「Wakana」に収録されている曲のうち苦手なものは何曲もあって、昨年のLiveで聴いた新曲は駄目なものがなかったので「どうしてこうなった…」という気持ちでのLive参加でした。全然ヘビロテしていないし、イントロドン出来ないしそもそも曲名を覚えていない。「この曲好きだな」ってちゃんと聴いていたのは、昨年のLiveでイントロを聴いた瞬間から「あ、これ好きかも」と思った「僕の心の時計」くらい。

Kalafinaでは落ちた気持ちでLiveに行ったことなんてなかったから、自分が作曲家優先で聴いているのを改めて強く感じたというか。Wakanaの声が駄目になったのではなくて、本当にただただ作曲家との相性が悪かった。あと多分ミュージシャンの演奏というか表現方法との相性。

そしてさらに開演前にホールに流れている音楽がまたもう昨年同様謎選曲というか全然気分がのらない。1曲目が「約束の夜明け」だったので、始まった後は「あぁ、そういうことね」となったけれど。

 

というわけでローテンションから始まり、更に上手一桁列の端でスピーカーが近かったからか音のバランスが悪くてですね。最初の方にジャカジャカ楽器が鳴る曲が続いてWakanaの声が聴き取れない。「記憶の人」からはWakanaの声が前面に出る曲が増えて持ち直した感があって、以後のジャカジャカ系の曲(翼、君だけのステージなど)もマシになっていたから、最初だからWakanaの声が出ていなかったのか、そもそも今回のLiveツアーで初披露(昨年未披露)な曲だから自信がなかったのか、それとも途中で音響さんからの調整が入ったのか。

というか最初の方の曲、CDではそんなにジャカジャカしていないのだけどどうしてこうなった。

 

正直、今回は新曲でもKalafina曲でもなく、カバー曲が1番安定して聴けた。その事実に悲しくなる。

「記憶の人」「時の音」の次はカバー曲コーナーで、「水の証」を含めて4曲歌ってくれたけれど、好きな曲=長年聴き込んでいる曲だからかきちんと自分のものにしている感があった。声の伸びもKalafina時代を思わせた。特に武部さんとの「ハナミズキ」は最高だった。

だからこそ、「oblivious」と「ひかりふる」の高音で声が出ていなかったのが残念でならない。特に「oblivious」は最後を歌わなければ完璧だったのにと思わずにいられないくらい、最後の高音のかすれが本当に酷かった。はっきり言っていってしまうと、それまでの流れが一気に台無しになったようだった。少なくとも私はそう感じた。

東京公演限定で武部聡志さんが登場してWakanaと共演してくれて、昨年のLiveのような素敵な組み合わせで素敵な音楽を聴けると思い、まず「ハナミズキ」が最高に素敵で心が洗われるようで、次に武部さんアレンジの今まで聴いてきたものと印象が全く違う「oblivious」が来てすごく格好良くて。最高の流れが来ていたのに最後で落ちてしまったのがとてつもなく残念。武部さんから「弾いてみたかった」と言っていただけた、まさかここで聴けるとは思っていなかったけれどその言葉を聞いた瞬間「もしかして…」と期待してしまったからこそ余計に落胆が大きいのだろうなとは思う。

まぁ、もともとKalafinaのときもWakanaの高音がかすれるたびにモヤモヤしていたから他の人より敏感なのだろうけれど、無理をしないと出せないのであれば、そこまでして歌わなくていいよと思ってしまう。難易度が高いのが分かっていて、それでも歌うならきちんと歌いきってほしい。当日に武部さんとリハをしなくてもあそこまで合わせられる技量を持っているのだからこそ、余計にそう思う。

 

 昨年のLiveで武部さんがステージに上がってくださったのはECだったから、武部さんが退場された後も続いて「あ、まだ終わらないんだ」と思ってしまったりしたけれど、その後もまぁ楽しめました。でも新曲のなかでは比較的好きだった「金木犀」ほか後半のバラード曲がCDの方が好きかな…となったり、「時を超える夜に」はCDよりLiveの方が好きだな…と再認識したり。基本的に声質が前面に出るバラード大好き人間なので、今までLiveでバラード系の曲を苦手に思ったことがなかったから少し戸惑った。まぁ、苦手な原因はミュージシャンの方との相性だと思われるのですが。

今回のバンドメンバーさんは、昨年のLiveのときよりは良いかなと思ったのですが、正直まだ足りない。別に比較対象がいなければ普通に良い演奏をしてくださったと思うのですが、個人的にはECの最後に演奏された「あと一つ」のキーボードで明確になったというか。

「あと一つ」はまだCD音源がないから、昨年の東京公演のECで武部さんが弾いてくださったものが記憶に残っているのですが、そのときすごく良い曲だな、好きだなと思ったのに、今回は全然そう感じなかったんですよね。当時、初めて武部さんのキーボードを聴いたときに「なにこの超絶上手い人…」と思ったんですよ。楽器ならピアノとヴァイオリンほか弦楽器の音色が好きな人間なんですが、この人が弾いたサントラとかあったら何時間でも聴けてしまうのではないかと思うくらい、キーボードなのに最高に上手かった。今回も「ハナミズキ」と「oblivious」の演奏がすごく心地よくて、目線がWakanaではなく武部さんに行ったりもしていました。武部さんが演奏している姿を斜め上から見させてほしい。

で、今回は初めて武部さんではないミュージシャンによる演奏の「あと一つ」を聴いたわけです。「あれ…?」と思いました。Wakanaが「あと一つ」を歌うと言ってくれたときは「おおっ…!」と思ったのに、いざ始まったら「何かが違うぞ」と。閉演後に友人へそのことを話したら同意してもらったので、私だけの感覚ではないのは確か。KalafinaのLiveでいつもピアノを弾いてくれた櫻田さんは偉大な存在なのだと改めて思った。

 

まぁそんなこんなで色々思いながらも無事終演となりました。

書きにくい書式になってしまったアンケート用紙に唸りながらもカキカキして、パンフレットを購入して撤収。悩んでいたファンクラブも一応継続しました。

Wakanaのことは応援しているけれど、追いかけ続けるかどうかは今後発表される楽曲次第かな〜と思っております。Wakanaの声を生かしてくれる作曲家、さらにはミュージシャンと1人でも多く出会えますように。

PSYCHO-PASS Sinners of the System 感想(3作まとめて)

2019年1月25日から順次上映されている「PSYCHO-PASS Sinners of the System」の感想です。ネタバレを多大に含みますのでご注意ください。

psycho-pass.com

2期まではリアルタイム追っかけ勢だったのに「私が好きなのは狡噛さんと槙島と朱様なのでは」と思ってしまい、「劇場版はわざわざ観に行かなくても…?」というか出不精なので映画館に行く気力が出ずそれ以降は離れていたんですが、タチコマ攻殻機動隊)に会うために上京した友人の付き添いでIGストアに行ったらPSYCHO-PASSコーナーがドドンッとあって予告がひたすらリピートされていたのをきっかけに戻ってきました。

最初に予告が公開されたときには観たしCMで流れているのを何度も観てはいた(映画館へ観に行くとしたらCase.3かなとは思ってた)のですが、IGストアで初めて聞いた征陸さんの「ただ、伸元が幸せになりますように」の部分が頭に残ったのが決め手です。征陸さんの声優である有本欽隆さんの訃報を知ったあとだったというのも大きかったのかもしれない。

 

※注意事項※

公開順ではなく視聴順(Case.2→3→1)

複数回観ているため上映期間終了までに度々加筆されることあり

 

Case.2「First Guardian」

 

で、ちょうどCase.2の上映期間だったのでチケットをとって観に行きました(普段休日は引きこもり状態の私が外出するには、時間が決まっていてお金が発生している予約を取るのが有効)

ただ、大変失礼なのは重々承知なのだけど、2期の須郷さんって何したっけ?状態でして…2期で青柳さんが亡くなったこともすっかり忘れておりまして…… きちんと復習してから観に行けばもっと楽しめたのかなとちょっと後悔(結局2回目リベンジしました)

 

内容としては、Case.2は過去の話だからとりあえず「征陸さん…!」って感じ。普段はできる大人でかっこいいんだけど家族関係の構築苦手なんだなって一層感じた。

で、青柳さんの機転はグッジョブかつコンビも良い感じ、かつ青柳さんからの征陸さん評も新鮮で聞けてよかった。

そして何と言っても宜野座さんとのやり取りが今となっては貴重すぎる。ちなみにまだ監視官な宜野座さんに思わず「若っ!前髪ながっ!」って思った。このお話でも征陸さんに突っかかっていたけれど、これがああ成長するのかと思うと嬉しい反面きっかけが父親の死なのがなんとも言えない。成長した宜野座さんを征陸さんが見たらどんな反応をするんだろうなぁ……

それから、そういう意味では東京で動いている宜野座さんと狡噛さんと縢くんの車のシーンで「か、縢くん…!そこにいるのは縢くんじゃないですか…!!」となったし、大友逸樹のドローンとの戦闘シーンではすごく興奮した。狡噛さんと縢くんが宜野座さんと一緒にお仕事してる…!って。もう見ることのできない関係って尊い

 

須郷さんに対しては「なるほど、なるほど。こういう過去で、征陸さんに出会って、色相が濁った結果執行官になったのね」って感じでして。本人が意図したわけではないけれど、実は一係のなかで1番人を殺しているというのが意外だった。

あと相関図では敬愛となっているけれど、燐さんのことを本当はどう思っていたのかな、なんて。大友夫婦の馴れ初めも気になる。

 

あと個人的には冒頭の朱様と霜月監視官の会話も好き。

 

内容としては普通に楽しめたのだけど、1時間しかないのであっという間に終わってしまってその点においては物足りなかったかな。会話で感情移入して心が揺さぶられるタイプだから、戦う男たちの物語であるCase.2では感情移入しにくかったから余計にそう感じるのかもしれない。

 

そしてCase.3を観たあとに2回目を観に行きました。

内容を復習した後だったから「刑事課の面々で残ってるの宜野座さんしかいないじゃん!!宜野座さん以外みんないなくなっていく…」っと今更な感想を抱きつつ、縢と青柳さんはまた過去の事件で描かれるかもしれないけど征陸さん…って、とならざるを得なかった。

あとCase.3を観る前は「引き抜こうとしてくるし、オブザーバーの笑顔?が気持ち悪いし外務省ってなんなの…?」となっていて主要人物じゃなさそうだからって軽視していたけど、フレデリカの人となりを知った後は言動に注目しちゃうし「フレデリカによる須郷さんの勧誘とCase.3の狡噛さんってこう繋がるのかー!なるほど!!」ってなった(単純)

これ外務省側の人間として狡噛さんは日本に帰るけど、フレデリカが出向したことによって厚生省(公安局)と外務省の橋渡しがされているみたいだから捜査協力とかしちゃう…?新設部隊の立ち位置が気になるところ。

そして1回目にみたときは「Case.2におけるかっこいい女性の燐さんがかっこよかったけど死んでしまった……」となっただけだったんだけど、Case.3を見た後だと自分の手では復讐を果たせず、最終的には執行されたけれどその結末を知らずに亡くなるっていうのはCase.3のテンジンと対になっているのかなと思った。というかPSYCHO-PASSの女性は自分の手では復讐を果たせない、みたいなのがあるんだろうか。

 

 

Case.3 「恩讐の彼方に__」

 

次はCase.3。ちょうど休日だったので初日に観に行きました。

狡噛さんに関しては現実に身近にいた場合に宜野座さん的な立ち位置になるのはいやだけど、作品内のキャラクターとしては「好き!!」って感じなのでCase.3には期待していて。予告の「俺は復讐なんて命をかけるほどの〜」と「狡噛は、日本で復讐をしたのね?」がすごく好き。

実際に観た感想としましては、もう期待を上回る大満足でとても幸せです。口コミなどには「シビュラもドミネーターもないからPSYCHO-PASS感が薄い」という感想をちらほら見かけたけれど、個人的にはこういうお話も大好物。

ともかく最初から最後まで狡噛さんがかっこよかった。そして冒頭のガルシアの前で煙草を咥える狡噛さんはセクシーだし、「命をかけるほどの価値はないと思っている」のときの顔が美しいし、「これでも噛むか?」と言われたときの「ありがとう」の言い方が可愛い。あと犬と戯れている狡噛さん可愛い。

途中「甘いよ狡噛さん!」と思った部分もあるけれどそれも人間味だし、結論としては「狡噛さんはやっぱりかっこいい」でした。武装ゲリラから難民避難バスを助けるために銃を構える狡噛さんがかっこよすぎて「そりゃあテンジンも(人として)好きになるよな」と。あとここで隣に座っているおばあちゃんを守ろうとしているテンジン良い子。

改めて考えてみると自分は大人の男性+少女の組み合わせが好きみたい。2人がジョギングしているときに狡噛さんが後ろを走るテンジンを見るときの「ん?」の言い方とそれに対するテンジンの反応とか、参勤交代の話をしたあとに同じタイミングで伸びをするのとか、駅での戦闘の翌朝に狡噛さんとテンジンが訓練しているところにフレデリカがやってくるシーンでのテンジンが身体を揺らしながら嬉しそうな顔をしているのとかそういうほのぼの本当に好き。

最後に関しては狡噛がお父さんでフレデリカがお母さんでテンジンが子どもの擬似親子かな?って思ったし、これ本当に狡噛さんが永住の地にしちゃったらどうしようかと思った(それはそれで観たみたい気もするけれど)

 

狡噛とテンジンの復讐に関する会話は何というかすごく深い。復讐をした男が復讐を望む女の子を自分とは同じになってほしくないと言葉と行動で示しているのとか、そういうの大好物です。最後は彼女の代わりに復讐を果たすとかもうさぁ…ね……(語彙力不足)

テンジンの「それは、拳銃?」の言い方もそこからの流れも好きだし、「人を撃つってどんな気持ち?」と聞かれて答えるときの狡噛さんの顔が良い。あと「狡噛は、日本で復讐をしたのね?」に対する「あぁ、そうだ。……復讐をしたよ」の言い方がすごく好み。子どもに言い聞かせている感じ。というか全体的に、復讐について語るときの狡噛さんの声のトーンが最高。良い声しているなぁ…って思う。もちろん顔も最高。

テンジンにとって狡噛は先生で自分を導いてくれる(くれた)存在だけど、狡噛にとってもテンジンは自分を救ってくれたというか前に進ませてくれた存在になったと思うと尊い。狡噛さんにとって、復讐という人殺しをした後にあんなに感情を露わにして「無茶しちゃだめ!!」と心から心配されたのはテンジンが初めてなんじゃないかな?と狡噛さんの反応を見て思った。なんか朱様や宜野座さんは狡噛さんが死ぬ可能性とか考えていなさそう。あと常守朱は「朱ちゃん」だったらできたかもしれないけれど「朱様」になってしまったので狡噛さんに対して素直に感情を吐き出すのハードル上がった感じがする。駅での戦闘について行こうとしたときには「む、無謀…!」と思ったけれど、あのタイミングでテンジンに心からああ言われたのは狡噛さんとしても結構きたんじゃないかと。そういう女の子がさ、自分が原因で死にそうになったらそりゃあもう戦うしかないよね。ツェリンとの「お前はそう思うのか」「俺もだよ!」やフレデリカへの「あの男を仕留められるならどんな取引をしたっていい」の迫力がなんかもう男!!!って感じ。ギラギラした獣感がある。猟犬に戻ったというか(この場合の飼い主はテンジンになるのかな…?)

そしてテンジンに関してはもう、「お父さん、どうしてこの本を私に残したの?」と、狡噛への「たとえ偽物の平和でも、争うよりきっと価値があるよね?」に泣く。ここで先生呼びとかずるい。

テンジンは日本棄民に関する話のなかで「結構です!!」と言っていたけれど(ここでのテンジンの家族愛・愛国心に対する狡噛さんの反応はこの後の展開に繋がっているのかなと思ったり)、いつか狡噛さんとテンジンが再会してくれたらうれしいな〜と思ってる。復讐から解放されたテンジンには幸せになってほしいし、幸せに暮らしているテンジンを狡噛さんに見てもらいたい。

 

……ところで、テンジンとフレデリカといえば、ほぼ満場一致で入浴シーンだと思っているのだけど、ここで狡噛さんの過去が語られるのは“女の秘密”感があって好き。テンジンが女の子の顔をしていて、フレデリカの表情や声色からは母性を感じる。ここでフレデリカはテンジンの過去をなんとなく察したんじゃないかなって。

そして狡噛さんのときはしっかり仕事していた湯気のログアウト。作画への力の入れ具合がすごく分かる。あとちょっと朱様にも見習ってほし…ゲフンゲフン。

 

で、狡噛とフレデリカ。フレデリカが良い感じに狡噛さんへ入り込んでくれて、こういう関係待ってた!ってなった。お姉さん気質の、どちらかといえば志恩と似ているタイプだなって思ってる。初対面時の出来る女感がすごいし、それに対する警戒心を含んだ狡噛さんの話し方というかトーンが好き。

あと「永住する気?」と自分から言い出したのに、「それも良いかもな」と返されたら不満げな顔になるフレデリカ可愛いし、「貴方が忘れてほしいんでしょう?」は最高。2期の朱様とかCase.1の宜野座さんとか、そうそう狡噛さんのことを忘れられない面々と会ったことのあるフレデリカがそういう反応するの良いな、と。

フレデリカは監視官補佐を務めている間、雑賀教室の受講生繋がりな宜野座さんと個人的にお話とかしたのかな。ノンバーバルコミュニケーションで感じたものとかあったのかもしれない。あと、3人は同い年だし実は過去に雑賀教室で会ったことあったりしない…?とりあえず日本へ帰ったら雑賀先生に会いに行ってほしい。

外務省関係で日本に帰った後は一係とも会ったりするのかな。なんとなくフレデリカが「ケジメはつけなさい」みたいな感じで一係やお母さんに会わせそうな気がするけど。……私が想像するとフレデリカが世話焼きになってしまう。

あとね、フレデリカがCase.2では想像していなかった武闘派でテンションが上がった。かっこいいお姉さんが銃を持って戦うのとか最高では?列車のシーンで、ドローンに駆け上って撃つのも好き。友人曰く攻殻機動隊っぽさがあるそう。

 

狡噛さんとガルシアの関係については互いに良い奴みたいに思っていたのかと思うとちょっと悲しい。けどまぁガルシアがああだった時点でそうなる運命だった。狡噛さんは復讐を果たしてからも正義の人であり弱い人の味方って感じが溢れているし、もともと優秀な監視官だったもんね(標本事件が起こらなくて監視官のまま朱様と出会ったらどうなっていたのかは気になるところ)

で、2人の関係に最初にヒビ?が入ったのは、狡噛さんが紫龍会のリーダーが亡くなったことに触れたときのガルシアの返答だと思っているのだけどどうだろう。協定の会議前に狡噛さんとガルシアが煙草を吸っていてるシーン。私自身、最初に観たときガルシアの反応に引っかかる部分があったのだけど、2回目に観に行ったとき、それに対する狡噛さんの反応も気になって。この時点で何かしら引っかかる部分があって、テンジンから話を聞いて「そういうことか」ってなったのかな、と。まぁ、「国連の理念を」と言いつつ「金にならない〜」と言っていたのも気になったけど。冒頭に登場した人物が黒幕(犯人) っていうお約束的展開。

ちなみにガルシアは「日本人は好き」と言っているけれど、日本棄民と交流があったってことなのかな。意外と日本以外に日本人いる?それとも同盟王国だけかな?

 

列車での戦いはフレデリカが運転するドローンに乗る狡噛さんがかっこいいのだけど、そのあとに列車やドローンにギリギリ掴まっているのをみると狡噛さんの握力が気になってしまう。あと狡噛さんって銃を撃つより肉弾戦の方が性に合っているよね。とりあえずテンジンのために戦う狡噛さんは最高にかっこよかった。

 

で、3回目のときに何となく違和感を覚えて4回目で注視していたのだけど、ガルシアを殺して「これはテンジンの分」ってなった後に槙島を撃った銃を拾うじゃないですか。そしてホルターに入れようとした瞬間に列車が揺れて、次の瞬間には狡噛さんは目の前の箱に両手で掴まっている。銃をホルターに入れる瞬間が描かれていないんですよね。そしてその後は「日本へ、帰ろう」となって終わるまで一度も画面に映っていなくて。

エピローグでフレデリカは狡噛に対して「変わった」と言った後に「過去との決別」について話していて、このとき流れる映像はテンジンなのだけど、これが狡噛にもかかっていることを考えると、槙島を撃った銃はあのとき列車とともに運命を共にした可能性もあるんじゃないかなと思っていて。……ただあれは征陸さんの遺品でもあるから宜野座さんに渡してほしい気がしなくもないのだけど。

さらに4回目を一緒に観た友人から「槙島の幻が1回目はしっかりしていたのに、2回目(テンジンのためにガルシアを殺す覚悟をしたあと)は薄くなっていたよね」と言われたので、5回目観るときに確認しなきゃ…!ってなってる。

あと「テンジンと朱様は相性悪そう」と言われ、「あー……」となった。テンジンは仮初めの平和でも平和は平和ってタイプだけど、朱様はね…育った環境の違いが大いに出そう。

 

※5回目視聴による追記(3月27日)

友人が言っていた通り、2回目に登場した槙島さんの姿は明らかに薄かった…(靄がかかっているみたいなのはもともと感じていたけれど、明け方だし霧だと思ってた)

劇場版でも狡噛は槙島の幻影を見ていたけれどこちらもしっかりとした存在感があったから、あぁこれ本当に槙島という亡霊(過去)からと決別した(とまではいかないかもしれないけど、影響力は薄まった)んだなぁ…と心にきた。ただもう槙島さんが登場しないのは悲しいから時々出てきてくれてもいいのよ?

 

ところで作中の『恩讐の彼方に』はエンドロールによると角川文庫のようで。1回目のときは「岩波ではなさそう…?」と思っただけですっかり確認し忘れて結局「違う気がする…」と思いながら新潮を購入したんですが、2回目を観に行った時に「KADOKAWA」の文字を見つけたので映画館を出てすぐに調べたら「あぁ、これこれ!」となりましたが絶版… しかも作中のものはどうやらカバーではなくパラフィンで包まれていたさらに古いものの可能性が高く、某通販サイトや某古書販売サイトで調べてもヒットしなくて絶望しました。同じものがほしい…

 

 

Case.1「罪と罰

 

思い立った日がちょうど1回目の上映最終日で観に行けなかったので、Case.3の2回目と同じ日にCase.1も観てきました。こっちはザ・PSYCHO-PASSって感じで、確かにこれと比べるとCase.3のPSYCHO-PASS要素って狡噛さんだけだな、と。

美佳ちゃんはまだ新米感はあるけれど宜野座さんとの組み合わせは良い感じだし、2期みたいに彼女に対するイライラがすごいみたいなことはなくて、後半は「出来る子になってる〜!!」とちょっと失礼なことを思ったり。夜坂泉の行動の理由を知ったことで彼女に対する感情を変化させ、握手を求めたシビュラに対して張り手をしたりと「これをきっかけに潜在犯に対してちょっと考え方が変わったりするのかな」と次が楽しみになった。

あと、冒頭では潜在犯に対する感情が丸出しだったけど、宜野座さんに対する対応は柔らかくなっていた気がするし、仕事仲間として馴染んでいるのかな。暴走車両から庇ってくれた宜野座さんに対する反応には笑ったけど。

言ってしまえば宜野座さんと美佳ちゃんも年上男性と年下の女の子なので、やっぱり私この組み合わせが好きみたい。ちなみに宜野座さんと朱様はなんだか朱様が成長しすぎてしまった感があって、執行官宜野座さんと朱ちゃんだったら多分好みドンピシャな組み合わせ。今の宜野座さんと朱様は狡噛さん関係での同士って感じ。

で、宜野座さんと狡噛さんといえばあの回想ですよ。幼児を守る宜野座さん良い…!体術がとてもかっこいい…!となっていたら、「後悔している」って…… 最後には幻影まで見ているし。槙島さん(狡噛さんの幻覚)からいえば宜野座さんもまた過去に囚われている人間なんだろうか。ほんともう帰国した狡噛さんと再会したらどうするんだろう。

 

ちなみに予告を見た時点では「朱様は登場しないのかな?」と思ったけどそんなことはなかった。美佳ちゃんの出来る先輩って感じだった。普段はどうしても朱様メインだから、今後も美佳ちゃんの成長話をよろしくお願いします。

あと、そろそろ雛河くんメインのお話があっても良いと思う。

 

 

3期の制作が発表されたのは嬉しいのだけど、正直なところ「この一係や狡噛さん、フレデリカが活躍する新作」はいつですか……とならずにはいられない。

もしもいきなり時系列が飛んだらどうしよう。でも朱様が監視官を10年やりきったあとの姿も観てみたい。

 

それから、それぞれあと何回かは観る予定だけどBlu-rayの情報もお待ちしています。

 

 

Kalafinaの正式解散とKeiko・Hikaru・梶浦さんからのメッセージに思うこと

2019年3月13日、Kalafinaの解散がスペースクラフトから正式に発表されました。

www.spacecraft.co.jp

 Wakanaがソロデビューとなった時点で「KeikoやHikaruのように事務所を離れるつもりはないんだな」と、その時点でKalafinaの活動再開は遠くなってしまったと思っていたし、WakanaがTwitterで音楽活動を呟いているのを見るたびに辛くなったり、少しマイナスな感情が湧いてしまったりもしていました。

梶浦さんの退社とKalafinaの活動休止から正式解散までの一連の流れにおいての事務所の対応に対する怒りのようなものはまだ存在していますし、これからも許すことはないと思います。

 

ですが正式解散が発表された翌日、梶浦さんが元プロデューサーとしてご自身のHPに場所を設けてお言葉を掲載してくださり、さらにはKeikoとHikaruのメッセージも届けてくださいました。御三方のお言葉を読んだあと、涙を流しながらようやくこれで一区切りつけられるのだと正直ホッとしました。

 

fictionjunction.com

ようやくです。ファンが求めていたKalafinaメンバーからの言葉が1年経ってようやく届けられました。Keiko・Hikaruともに事務所を退社した際にはメッセージを発表してくれましたが、特にKeikoからのものは明らかに事務所の手(検閲)が入っていて本人の素直な言葉ではないように感じられ、むしろ非常に辛くなったのを覚えています。

このタイミングで2人からこういった真摯な内容のメッセージが発表されたということは、これまでは色々な柵があったということを表しているとも思えますが、ようやく彼女たちが自由に動ける証拠のようにも思えます。

活動休止の発表以後、大手を振って3人のこれからの道を応援するという気持ちが揺らいでしまうこともありました。Kalafinaと過ごした時間は特別で、これからも度々、もしくはふとした瞬間に悲しくなるとは思います(いまだに10th AnniversaryのBDを観る勇気はありません)。

でもようやく一歩踏み出せるのではないか、前に進めるのではないかとも思っています。

 

いつかまたKalafinaの3人、そして梶浦さんの音楽の道が交わる時が来るのを楽しみにしながら、これからも応援していけたら。それがたくさんの素敵な時間をプレゼントしてくれたKalafinaと梶浦さんに対する恩返しになるといいな。

  

結城光流先生の「冥官と陰陽師」には最高です!!!としか言えない

『篁破幻草子』『少年陰陽師』『陰陽師安倍晴明』の結城光流先生がnoteに公開してくださった「冥官と陰陽師」を読めるのが最高に幸せっていうお話です。感想メインのため、ネタバレにはご注意ください。

note.mu

以前にも記事を書いたように、結城先生が書かれる小野篁が大好きな人間なのですが、そんな人間が歓喜せざるを得ない出来事が2019年2月28日にありました。

少年陰陽師』現代編と同じ時系列での篁様と晴明様のお話「たそがれ小路のかわたれ舎〜冥官と陰陽師」が結城先生のnoteに投稿されたのです。

深夜に爆弾を投下するなんて、結城先生はなんて罪なお人なんだ…

 

『近くば寄って目にも見よ』において篁様と晴明様が別々に登場したとき、「このお二人、現代編でもいつか絡んでくれないかな〜」と思っていたんですよ。京都にいる見知った仲かつ無敵な組み合わせだし。

 

そうしたらなんと!現実になりました!!

 

結城先生の作品のなかに篁様が登場するだけでも変な声が出るのに、晴明様と一緒にいらっしゃる。そしてなんだか上司に振り回されているという『少年陰陽師』だけでなく『篁破幻草子』の面影もある篁様。これを最高と言わずになんと言う!

 

「お前に任せることになった」の時点で「した」ではなく「なった」ということは篁様が決めたのではない?と思ったのだけど、その後の青筋浮かべた篁様の「閻羅王太子じきじきの命」というお言葉に「燎琉!!」となったのは私だけではないはず。個人的に神野様と燎琉が『篁破幻草子』において篁を振り回す二大人物だと思っています。その後の「低く唸る篁」も『篁破幻草子』の篁を思い起こさせる描写で容易に想像できてしまう。今回の一件の冥府側のお話もいつか読んでみたいな。

何となくだけど、晴明様に対する篁様の態度には融に対して言っているような気安さを感じるので、これが千年付き合いのある効果なのかと思うと感慨深い。これまでの晴明様の祭神ライフに想いを馳せてしまうし、人間だった頃より容赦なく使われているというのがどのくらいのレベルなのか気になります。融並ではなくても生前時の禁鬼相手くらいには心を許していそうなので、これまでの晴明様の祭神ライフもいつか語られたら嬉しい。

そして今回、晴明様がなんとなく篁様を「生前死後問わず厄介ごとが持ち込まれる」という点で同族認定したので、これを機に晴明様も篁様の人間らしいところをもっと知っていくのかなと思うとワクワクする。

でもね、晴明様。神になってから持ち込まれた厄介ごとの大半は篁様案件だったりしませんか…?

 

 そして3月10日に更新された第2話では新たな衝撃。

※同人誌として『冥官と陰陽師』が刊行されたことに伴い第2〜4話のページは削除され、有料noteにまとめられました。そのため第2話のへのリンクを有料noteへのリンクに変更しました

note.mu

カエルの登場にも驚いたというか、晴明様の胸の辺りなら私とほぼ身長変わらないのでは?とギョッとしたけれど、それよりもですよ。

その描写……も、もしや貴方様は……!!!と思わせぶりな登場をした陸幹さん(思わずさん付け)

篁様以外の冥府勢が登場するなんて聞いてない…聞いてないですよ結城先生…深夜なのにテンションが上がって眠れなくなって夜更かししました。

『篁破幻草子』が完結して以降、『少年陰陽師』には冥官として篁様が時々存在感を放ちながら登場するくらいで、あとは『その言霊は風に刻まれ』くらい?でも非売品の全サって本編とはちょっと立ち位置が違うから何とも…

なので冥府勢の名前が出たり本人がご登場されたり、『篁破幻草子』を読んだらその存在を絶対に忘れることのできない仙薬が出たり。

陸幹が上司という立ち位置なら今後も登場はしなくても名前や存在くらいは出てくるかもしれないし、そうしたら伝令的な立ち位置で禁鬼も来てくれないかなって期待してしまう。『その言霊は風に刻まれ』を読んだときに「あ、そっか。鬼に対する考え方が違うよな」と思ったので、禁鬼と晴明様の関わりも見てみたい。

それにしても昌浩や十二神将など振り回す側な晴明様が冥府勢を前にすると「上司」「は?」「……いや。気持ちだけで」「あにうえ?」と困惑するなんて想像しただけで可愛い。そしてカエルに対しては通常運転が復活するのも可愛い。

仙薬は勘で回避していたけれど、いつか飲まなくてはいけないときが来るのか。それとも何としても回避するのか。篁様によって口に突っ込まれたりするのかな…

 

「冥官と陰陽師」は凄いシリアスな展開にはならないのが結城先生のお墨付きなのでワクワクしながら待てるけれど、でも多分いざ続きが投稿されたらベッドの上でゴロゴロしてしまう。

生きていく楽しみがまたひとつ増えて嬉しい。

https://twitter.com/mitsuru_y/status/1104414518212354049

 

ちなみに「今ここでサポートしなくていつするの!?」とnoteのアカウントを作ったのですが、これサポート金額の上限はないけど手数料結構取られるんですね…

普通為替の方が手数料安いのでは?と思わず郵便局のHPを見てきたら案の定だったので、「noteのサポートじゃなくて普通為替を送る…?普通為替入りファンレター的な…え、これあり???」と混乱しながらGoogle先生に聞いたら全然ヒットしなくて。まぁ、その後冷静になって考えたら「為替じゃなくて品物を送るのが一般的だよな」ってなったんですけど。

でももう私、篁様関係には金に糸目をつけぬ!って状態なので、「結城先生の篁様!?やったー!!!……え、他にも『篁破幻草子』の方々が登場するんです!?お布施しなきゃ!!」ってなるし、新刊のためなら諭吉の用意はいつでも出来ている。

でもサポートについて色々調べると少額の方が多いみたい(?)で、いきなり金額多いと(プレッシャーみたいになって)ご迷惑かな〜ご負担かな〜と適切な金額が分からなくて悩んでいたら、結城先生が「ゆったりペースでのんびり」と呟かれたので、結局「催促にならないよう毎話コツコツだな」ってなりました。

 

続きも非常に楽しみだし紙の本(同人誌)でもデータ(有料note)でも速攻で購入するけれど、『篁破幻草子』ファンとしてはもう「冥府と陰陽師」の存在自体が夢のようなので、結城先生も本来の執筆でお忙しいだろうしご負担にならない範囲で書いていただけたら嬉しいな。

 

 

2007年6月に『篁破幻草子』が完結してからもう10年以上。これまで大丈夫だったのだからこれからも待てますよ、ファンは。