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梶浦由記さんの独立とKalafinaの今後について思うこと

2月21日にFJCからのメールやご本人のTwitterで正式に発表になった梶浦由記さんの事務所からの独立。

 

梶浦さんとKalafinaが完全に別れてしまうのではないかとTwitterなどでは一時期「Kalafina」がトレンド1位になるくらい話題になりました。

もうその日は午後の仕事がほとんど手につかないような感じだったんですが、あれから1週間経ち、自分の中で色々と思っていたことが言葉にできそうなので、語ってみようかなと思います。

 

2017年12月23日、梶浦さんがプロデュースするKalafinaの「“Kalafina with Strings” Christmas Premium LIVE 2017」2日目の朝にそのニュースは突然やってきました。

梶浦さんが事務所と色々あり退社するかもしれないこと。Kalafinaの今後の活動が未定であり、もしかしたら活動休止になるかもしれないこと。

公式発表ではないから憶測の域を出ないのに、2日目を観に行く私はもう朝からパニックで、その日一緒に行く予定の友人に速攻で連絡し、それからは出かける時間ギリギリまで「もう無理…この気持ちを抱えたまま行けと…?」と情緒不安定なっていました。10年間Kalafinaとともに生きて、突然生きがいが無くなるかもしれないという恐怖。

ただ、一旦最下層まで落ち込んだら「というか今日これから2日目があるのに何こんな報道してんの!?スポニチはなんてデリカシーがないんだ!!」と怒りへとシフトチェンジ。

KalafinaメンバーがTwitterをやっていなくて良かったと心底思いました。

もしやっていたらきっと梶浦さんのアカウントのようにファンからのリプがたくさんついたに違いない…

「本番当日だからネット見てないよね?私たちの反応がKalafinaを悲しませないよね?」というのはすごく思っていました。というか後者については今でも思っています。

 

ここまでKalafinaを主体にお話していることからお察しかと思いますが、梶浦さんの心配は全くしていません。今までも素敵な曲をたくさん生み出してくださいましたし、これからも生み出し続けてくれると楽しみにしています。これまで事務所などの制約により出来なかったこともどんどんチャレンジしていただけたらなと思っています。

 

ただ、Kalafinaの心配はずっとしています。それはKalafinaを信じていないとかそういうことじゃなくて、Kalafinaの意思がどこまで反映されているのか、今後事務所がどこまで反映させてくれるのかという不安です。

彼女たちは一度も、この件についてコメントを出していません。大勢のファンに直接伝える機会でもあった「Kalafina 10th Anniversary Live 2018」でもめいいっぱい音楽を届けるためにMCの量を削り、今後の活動についてはすでに発表になっている3月のイベントやドキュメンタリー映画についてだけでした。

正直、何か発表してくれると期待していました。そして何も発表がなかったことへの落胆もありました。

 ですが今、改めて思い返してみれば彼女たちは「Kalafina 10th Anniversary Live 2018」をただひたすら感謝の場にしたかったのかなと思います。ファンへの感謝の場であり、今までプロデュースしてくださった梶浦さんへの感謝の場。

もし10th Anniversaryで何かが発表されて、それがファンの希望が叶わない形であったなら、きっと不満が出るでしょう。言葉にしなくとも表情に出て、いつも会場にいるファンを見渡してくれるKalafinaの表情もきっと曇らせる、または無理をさせることになるでしょう。

そうして終わった「Kalafina 10th Anniversary Live 2018」をそのあと思い出したときに「楽しかった」「素晴らしかった」と思う気持ちが強いか、それとも「どうしてあのとき…」というマイナスの思いが強く出てしまうか、私には分かりません。

でもきっと何も発表しなかった方が、笑顔で会場を出られるファンは多かったと思います。

もしかしたら事務所から口止めをされていて言いたくとも言えなかったのかもしれません、Kalafinaの今後はまだ何も決まっていないのかもしれません。

それでも、自分たちも不安だったかもしれないなかで、ただひたすら私たちファンに歌を、ハーモニーを、音楽を届けてくれたKalafinaに心から感謝したいと思います。

 

今回の発表で、もともと梶浦さんのファンで梶浦さんの音楽を聴くためにKalafinaを追いかけた方、梶浦さんのことを知らずにKalafinaのファンになった方、様々な方の意見をTwitterで見ました。

Kalafinaは梶浦さんを含めて4人でKalafina、梶浦さんの曲でなければKalafinaのファンをやめる、何はともあれKalafinaが活動を継続してくれるのが嬉しい、率直な意見も色々ありました。

 

私は、彼女たちが自身の意見や考えを言ってくれるまで、Kalafinaの今後の活動が正式に発表されるまで、否定的な意見は言いたくありません。

Kalafinaだけでなく、梶浦さんとも話し合ったと思います。きっとたくさん悩んで、もしかしたら今でも悩んでいるかもしれません。

Kalafinaの奏でる音楽が好きです。そしてKeiko、Wakana、Hikaruの3人が好きです。彼女たちが今まで、音楽に込めてくれた想いには何度も感動しました。涙を流しました。この文章を書いている今も涙目です。

10年間、素晴らしいものを与え続けてくれた彼女たちの結論を、想いを、何も知らないままその場の感情で否定したくはありません。

 もしかしたら公式発表で泣くかもしれません。それが嬉し涙なのか、悲し涙なのかはまだ分かりませんがKalafinaの意思を、考えを、受け止めたいと思っています。

 

そして願わくば、今後のKalafinaの活動が、彼女たちが望んで、納得して選んだ道であることを。これからも素敵なハーモニーを響かせられる環境であることを。今までたくさんのものをKalafinaからもらったファンの1人として心からそう願います。

そして10年間という長い年月をこんなにも幸せな10年間にしてくれたKalafinaに最大限の感謝を。

これからもKalafinaの活躍を見ることができるなら、今までと変わらず全力で応援したい、そう思います。