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『空の境界 the Garden of sinners 20周年記念版』が最高に美しくて幸せ

空の境界』を愛してやまない人間としては絶対に手に入れたかった『空の境界 the Garden of sinners 20周年記念版』。

 初版限定版は1月19日に受け取れたのですが、書店で予約していた通常版をなかなか取りに行けず…先日ようやく両方揃いました。

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本棚の一角にある『空の境界』コーナーに並べているのですが、見るたびに口許が緩んでしまいます。

 

通常版はみなさんお気軽に手に入れられるので初版限定版の話を。

ヤマトさんが届けてくださった『空の境界』のロゴが入った輸送箱を開封すると、いきなりくるみ仕様の愛蔵ボックス目に飛び込んできます。

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緩衝材などはなくてきっちり収まっていたので、まずこの時点でどうやって取り出そうか悩みました…そのままひっくり返すのは恐れ多いというかなんというか。

まぁ取り出さないとどうにもならないので覚悟を決めてひっくり返したんですけどね。でも本から感じるオーラというか重厚感がすごくて、いきなり本を触るのはなんだか躊躇われました。なのでまずは作者である奈須きのこさんからのメッセージレター「空の境界 Last letter」から。もうタイトルの時点で泣きそうになるし、実際中身を読んで泣きました。

初版限定版は本の中では高価な方だから、あまり触らないでしっかりと保存しようかなと思っていたんですが、「その書斎にはおかしな本があった。」から始まる一連のお言葉、すごく良かったです。きちんと本棚に入れよう、という決心がつきました。それからは丁寧ではあるけれど普通に触れるようになったのでやっぱり心の持ちようだなぁ。

 

装幀のこだわりなどについては特設サイトに掲載されているので割愛させていただきますが、実際に手に取ってみても、なんというか、すごいです。

sai-zen-sen.jp

通常版と比べると、やっぱり重厚感があります。雰囲気が全然ちがう。初版限定版の表紙と通常版のカバーを並べて写真を撮ってみようと思ってチャレンジしたのですがなかなか伝わらない感じに…

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左が初版限定版、右が通常版。クリックして拡大表示すれば少しは分かりますかね?色の濃度と言えばいいのか…初版限定版のほうが光沢が抑えられている分、色がストレートに感じられる気がします。

上巻じゃなくて下巻の比較なのは、「デザインも少し違うんだよ」というのを伝えたかっただけです。

 

 仕事の関係上、一昔前くらいに作られた凝った装幀の本に出会うことが多いんですが、この「20周年記念版 初版限定版」は何も知らずに見ても「この作品は愛されているんだろうな」と感じさせる装幀だと思いました。「物書きにとって一生に一度あるかないかの宝物」って本当にそうだと思います。そうそうないですよ、文芸書でこのレベル。手元に迎えることができて本当に良かったと思っています。

 あと今回が未来福音公開記念作品である『終末録音/the Garden of oblivion』の商業単行本初収録ですね。今までは『劇場版 空の境界 未来福音』の来場者特典でしか読むことができませんでしたから、より多くの人に読んでもらえるという点でとても嬉しいです。ちなみに、個人的には本文のフォントが全て一緒なのにびっくりしました。読みやすさでいうなら統一した方がいいんですが、元々のフォントも味がありましたね。

 

それにしても20年経ってからの単行本化ってなんだかすごく感慨深いし、こうして出版することを決心してくれた奈須さんや武内さん、関係者のみなさんには本当に感謝の気持ちしかないです。

好きな本は単行本・文庫本など装幀違いを集める人間なのですけど、講談社ノベルス講談社文庫、『空の境界』限定愛蔵版、20周年記念版というように『空の境界』が並んでいるのを眺めるのはなんだかすごく幸せです。『劇場版 空の境界』も一緒に並べるとさらに幸せ。……同人版と『空の境界 the Garden of sinners 全画集+未来福音 extra chorus』限定愛蔵版を手に入れるために過去にタイムスリップできたらいいのになぁ

 

 

そうそう、時系列は前後しますが『空の境界』繋がりで。

2017年12月1日〜7日にテアトル新宿で開催された公開10周年記念特別上映企画 『劇場版「空の境界」10th Memorial Theatre -夢のような、日々-』も観に行ってきました。

www.karanokyoukai.com

日程の都合上どうしても全てを観ることは出来なくて、泣く泣く12月2日の第一章「俯瞰風景」+第二章「殺人考察(前)」と12月6日の第七章「殺人考察(後)」+「終章/空の境界」の2つに絞ったのですが、黒桐幹也両儀式が大好きな身としては「殺人考察」をテアトル新宿で観ることができてとても嬉しかったです。

いつかきちんと『劇場版 空の境界』全章をテアトル新宿で観たいなぁと思うのですがオールナイトはちょっとキツイので、今回みたいに全章終日上映してくれたらいいなとひそかに祈っています。…いかがでしょう?

 

あと、『劇場版「空の境界」10th Memorial Theatre -夢のような、日々-』の上映期間中にテアトル新宿で限定販売された『空の境界 the Garden of sinners 全画集+未来福音 extra chorus the ultimate size edition』も無事に購入できました。こちらは限定1000部なので買えるかなとひやひやしていたのですが、大きいですしA4版と内容も変わらないからそうでもなかったようで。以前周囲から「お気に入りだからと装幀違いを揃える人間はなかなかいない」と言われたときには「いやいやいや…!」と思っていたのですが、それが正しかったことが証明されました。買えたのは嬉しいのだけどなんだかちょっとさみしい。

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A3サイズ、つまり倍の大きさ!ということは理解していたんですが、見開きの絵はA2サイズということまでは頭が回っていなくて、最初に見たときは「おおっ…!」とびっくりしました。欲を言うともう少し厚い紙がいいなと思うのですが、もっと重くなるし金額も上がるだろうから仕方ないのかなぁ…でも厚い方が紙がくたっとならないのになぁ、と少しだけ残念です。でも武内さんの作品をこの大きさで手元におけるってなかなかないので、購入するか少し迷ったけれど良い買い物でした。

 

 

空の境界』から20年、そして『劇場版 空の境界』から10年。それだけの年月が経ってもまだ『空の境界』が大好きだから、きっとこのままずっと好きであり続けるんだろうなと思います。

 

10周年と20周年、それぞれの企画に携わってくださった全ての方に感謝を。

  

 

 2月に発売される『劇場版「空の境界」全設定集-完全版-』も予約したので、こちらも手元に届くのが楽しみです。